食品業向けの販売管理システムとは？

食品業向けの販売管理システムの特徴として、まず挙げられるのが販売・仕入管理機能の充実です。たとえば、見積入力を行うだけで、見積書発行・見積履歴管理・見積決定分析といった機能が発揮されるため、業務にかかる時間をグッと短縮するだけでなく、分析によって方針も立てやすくなります。

また、複数倉庫で管理されている在庫数を一目で確認できる検索機能を搭載しているので、「この商品は仕入れをする必要があるか」という疑問を簡単に解消できるのもポイント。出荷期限日付を過ぎた日付で引き当てをした場合、アラートで知らせてくれる「出荷期限アラート」も搭載されています。

食品業向けの販売管理システムには、在庫管理機能が搭載されています。基本的な性能としては、セット品の在庫管理・入出庫入力・トレーサビリティ管理・在庫関連帳票などを備えており、そのなかでも大きいのが入出庫入力です。商品を単純に倉庫移動させる際に使用する機能ですが、ただ入庫出力や出庫出力をするだけでなく、倉庫への移動指示を出すこともできます。

そのほか、移動用ピッキングリスト、入出庫伝票の出力も可能です。また、在庫関連帳票機能によって、倉庫別や賞味期限別の在庫を管理できます。賞味期限については、「1/3・1/2経過」など細かな部分まで確認できるのもポイントです。システムによってはハンディとの連携が可能なタイプもあり、受注（発注）データに基づき、ハンディで検品や棚卸を行うことができます。

「生産計画入力」機能では、「見込み生産」「受注生産」の2パターンに対応しています。工程ごとの計画立てが可能なので、工程進捗がしっかり管理できるのが特徴です。「機械別生産計画入力」もできるので、機械に現在どの程度の負荷がかかっているかを確認しつつ、マウス操作で計画の変更ができるため、直感的な計画立てができます。

また、「日別生産計画問合せ」によって計画の進捗状況を視覚的に把握できるので、素早い対応が取れるようになるでしょう。製造指示書・作業実績報告書などの出力が可能なため、迅速な処理によって時間を節約できるのも販売管理システムの強みです。

ここでは販売管理システムを食品業に導入した際の事例を紹介します。

業務にフィットした自由の利くシステムを求めていた食品業のK社は、OSのサポート終了をきっかけに販売システムを導入。まるで請求書発行システムのごとく販売管理や分析ができなかった従来のシステムから、無駄がなく柔軟性の高いシステムへと切り替えました。
導入前は自作のソフトで手入力していた帳票も、クリップボード機能を活用してエクセルにデータを出力できるように。おかげで2～3時間かかっていた帳票作成時間がたった1分で終えられるようになりました。事業の環境が変わったことに伴い、システムを対応できるよう変えたことで、業務の効率化を図ることに成功しています。

1,000以上もの店から届く膨大な伝票入力に悩んでいた食品業のY社は販売システムを導入しました。販売システムを利用すれば、伝票作成作業をする必要がなくなるため、導入することを決意。おかげで事務員の業務が大幅に削減され、深夜まで作業に追われることがなくなりました。
ペーパーレス化されたことでFAX代や補充といったコストも削減され、シュレッダーにかけるなどの作業の手間もなくなり、作業全体が効率化。お客様が選択した商品が自動的に伝票に反映されるシステムなので、教育や確認にかかる時間やミスも減り、誤発注を防ぐという効果もありました。